かむことを考える

かまない子ども かめない子ども

昔は”よくかむこと”は、子育て・しつけの上でとても大切なこととされていました。

しかし、最近は、かまない子、かめない子が増えています。

  1. 歯ごたえのあるものを嫌う
  2. スナック菓子・アイスクリーム・プリンな ど口あたりの良いものが好き
  3. ごはん・パンなどよくかまないで汁や飲み物で流し込む
  4. 野菜や肉を飲み込めない
  5. 口を大きくあけられない

復元食のかむ回数と食事時間との比較


かんだ回数時間(分)
卑弥呼の食事(弥生時代)
3,990回51分
紫式部(平安時代)
1,366回31分
源頼朝(鎌倉時代)
2,654回29分
徳川家康(江戸初代)
1,465回22分
徳川家定(江戸13代)
1,021回15分
戦前(昭和10年頃)
1,420回22分
児童の給食689回19.5分

かむ割合


かめない児童かまない児童かむ児童
1年生29%53%18%
2年生
30%52%18%
3年生25%43%32%
全体32%43%25%

かんだ回数の平均

かめない児童:500未満

かまない児童:500回~900回まで

かむ児童:900回以上

かめない子どもが30%も!!

よくかんでいないので

  • あごの発達が遅れて、歯ならびが悪くなる。
  • むし歯・歯周炎になりやすい。
  • 味覚が発達していない。
  • ことばがはっきりしていない。
  • かむ力が弱い。

何回ぐらいかめばよいのでしょう?

1口15回・1食900回

なぜ、かむのでしょう?

かむのは消化の第一歩

○だ液と混ぜ合わせ、飲み込みやすくする。

○食物を消化しやすいように小さくする。

○でんぷんをデキストリンと麦芽糖に分解する。

間接的にも消化を助けます

胃液・すい液などの消化液の分泌をよくする。

かむことは自然の歯ブラシ

○歯は食べ物を砕き、食べ物は歯をみがく。

○口をきれいにする。だ液がたくさん出る。

肥満予防

食べ物を質的・量的にコントロールできる。

ガン予防

だ液の力です。

脳の発達や全力投球にもつながります

かめる子にするには

歯ごたえのある食事を

○かたさが増すほど、かむ回数も多くなる。

○牛乳や汁物による流し込み食べ、丼・お茶づけなどのかき込み食べをしない。

○少しずつ歯ごたえのある食事に変える。

ムシ歯の治療を

ムシ歯があると、かたいものがかめません。

つい、かんでも痛くないやわらかいものに手が出ます。

生活にゆとりを

食事をゆっくり、よくかんで食べる雰囲気をつくりましょう。

テレビを見ながら、本を読みながらもかまない原因となります。

かみごたえのある食べ物

玄米・もち米・肉(特に骨付きモモ肉)・砂肝・いか・あわび・干しざかな・パン・にんじん・いんげん・にら・セロリ・きくらげ・こんぶ・わかめ・ひじき・ごぼう・れんこん・たけのこ


○スティックサラダなど、生野菜をバリバリ食べよう。

○野菜を大きめに切る、肉や魚にナッツをまぶして揚げる。


いろいろな工夫で効果さらにUP!!

おやつには

  • かたやきせんべい
  • 干しいも
  • ドライフルーツ